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2005年03月 読書ノート最終更新日:2005/03/30
ここでは私が読んだ本についての感想を公開しています。本のジャンルは「なんでもあり」です。
後鳥羽伝説殺人事件に続き、浅見光彦ミステリーシリーズを読んでみた。例に漏れず読みやすく、すぐに読み終えることができた。作品自体の展開は、解説でも触れられているように倒叙もの(犯人が明らかにした状態で、謎が解かれている形式のミステリー)の小説で、後半で浅見光彦が犯人を追いつめていく展開がテンポ良く進み、楽しく読み進めることができた。
巻末の著者自身の解説でも、この小説が書かれたのがまだ著者自身が素人の(プロの小説家でない)頃の作品で在ることが述べられている。確かに、読み終わってからもう一度、展開を追ってみると荒削りな部分が多いかなという感じはする。犯人が犯行を実施した方法についても、小説の展開のために都合良く作られているかなという印象も受ける。また、その荒削りさが、後半のテンポ良い展開に、より力を与える原因ともなっているのかなという感じもする。
日付:2005/03/30
2000年版のPMBOKに合わせ、IT業界向けに特化したプロジェクトマネジメントの基礎を説明した本。この本の「まえがき」にも書かれているが、PMBOKに対応しているPMP試験対策の教科書という側面と合わせて、IT業界向けに特化しているCompTIAのIT Project+の試験対策の教科書としても有効であるということ。PMPやCompTIAの試験内容を把握している訳ではないので、試験対策本としてどれだけ有効なのかは分からない。しかし、先日受講したPMP試験対策のeラーニング教材の内容から考えても、PMBOKに合わせてかなり忠実にまとめられている本だという印象を受けた。
この本の構成はPMBOKの9つの知識エリア(総合、スコープ、タイム、コスト、品質、人的資源、コミュニケーション、コミュニケーション、リスク、調達)に合わせて記されており、知識エリア毎に事例・基礎知識の解説・まとめ・練習問題・推薦図書・用語の解説が記されている。各章は事例から始まり、すぐに基礎知識の解説に入ってしまっているので、PMBOKの知識体系を学ぶという視点からは少し分かりにくい印象を受けた(インプット・ツールと技法・アウトプットという観点での整理されていない)。この本は、プロジェクトマネジメントの初学者にはちょっと取っつきにくい本では無いかと思う。プロジェクトマネジメントの講義の教科書や、事例を考えながらプロジェクトマネジメントの理解を深めていきたい読者には、しっかりとまとめられており良い本だと思う(私には少し早すぎたのかもしれない)。
ところで、この本の付録に、Microsoft Projectの体験版がついているが、このソフトを用いることを前提としたプロジェクトマネジメントの解説書ではない。このソフトの活用方法が具体的に示されている訳でもないので、その点は注意したい。
日付:2005/03/27
26のテクニックとして次のテクニックが示されている。IQテクとして、「ゴールイメージング」「交渉素材の提示」「ファクト・ファインディング」「Must/Wantのレベリング」「QCD×4M」「Win?Loseライン」「ゴールクリエーション」「センス・コンストラクション」「T字の原理」「SPTの最適化」「合意環境の構築」「未決定の決定」。EQテクとして、「ペーシング」「他社さんは〜の威力」「セルフモニタリング」「開いた質問 閉じた質問」「北風と太陽」「Yes?Butの法則」「おかめ八目」「責任感の提示」「犯人探しはタブー」「執着心の提示」「今回に限り」「Yesと言いやすい雰囲気」「意志入れ」。
こうやって並べてみると結構たくさんある感じがするが、実際にこれらの説明には各1ページづつしかさかれていない。この本では、それらの説明よりも、これらのテクニックを実践でどのように使うかを、顧客とSEとの会話形式で示すことにより多くのページがさかれている。その交渉の物語が上手くできすぎている感じもするが、それぞれのテクニックを交渉の場面でどのように使うのかを少しイメージしやすくなっていると思う。
著者の後書きにもあるが、これを読んだからといって交渉がスムーズにできるようになるかと言えば、NOだと思うけれど、この本を読むことによって気づく部分はあると思う。僕が特に印象に残ったのは「Must/Wantのレベリング」の項目。優先順位の付け方だけれど、高・中・低などではどういったレベルなのかが全くわからない、そこでMust・Want・Dreamの三段階にするというレベリング手法。このレベル付けならば曖昧さはかなり防ぐことができるという印象を持った。
日付:2005/03/22
最近は、読みこなさなければいけない本に追われている毎日なので、少しでも速い速度で本を読むことができないだろうかと考えて、この本を手に取ってみた。
この本で述べられている、速読した方が本の内容の理解は早いということは確かに理にかなっていると思った。実際の経験からも、変にゆっくりと読むよりも、集中して一気に読んだ方が理解が早いということと同じと考えることができる。また、頭の中で音にせずに、とにかく目を先に動かしてしまうというのは世間でよく言われる速読と同じことだなと感じた。しかしこの本で目指している能力開発法という部分に結びつけて考えられるとちょっと抵抗を感じる。ただ単純に、読まなければならない書物をこなしたいだけの読者(=私)に、頭の回転が速くなるとか言われても、「?」という感じ。ちょっと期待外れだった。
ところで、このような本を読んで感じたのが、速読ってニーズもあるし、昔からよく言われていることなので、科学的な体系ができあがっていないのだろうか? それなりに確立した理論があるのであれば、そのような方法にのっとって速読を身につけたいなと感じた。
日付:2005/03/21
MBAの取得のために、ビジネススクールの選び方・ビジネススクールで学ぶこと・ビジネススクールでの過ごし方などがまとめられている本。この本を読んで第一に、よくまとめられているなという印象を受けた。特に、ビジネススクールで学ぶことに関しては、人・モノ・金の3分野及び総合にまとめて簡潔に解説が行われている。人は、コミュニケーション・マネジメントコミュニケーション論・人的資源管理・組織行動論・リーダシップ。モノは、マーケティング・生産管理・オペレーション。金は、ファイナンス・アカウンティング・財務諸表・管理会計。総合では、ミクロ経済学・マクロ経済学・経営戦略・ビジネス法。以上の概論が簡潔に紹介されておりMBAの過程で学ぶ、基本的な科目を漠然とではあるがイメージできるようになっている。
ところでこの本は、MBAで学ぶコア科目の紹介と、MBAを取得するためのガイダンスの2つの内容が書かれている。どちらについても簡潔にまとめられているという印象が強く、逆に言えばどちらも物足りないという印象も受けた。MBAに関心を持ったら手始めに読んでみるという意味では非常によい本だと思う。誤解の無いように付け加えておくと、この本はシリーズの第一巻で、マネジメント、経営戦略、マーケティング、ファイナンス、アカウンティングと詳細が解説されている続きの書籍が刊行されている。
日付:2005/03/17
要求仕様書をクライアントのシステム部門ではなくSIerのSEが書かなければならない現状の説明、SEが要求仕様書を書く場合にどのような点が難しいのかという点の説明、クライアントとSEの間で要求仕様書をどのように認識しておくことがよいのか、そして要求仕様書の書き方について解説されている。要求仕様書を、クライアント向けのものだけではなく、下流工程にとっても有効な要求仕様書のまとめ方について解説されている。SE向けの本には、極端にシステム寄り、極端に営業寄りな本が多い印象があるが、このように両方の視点を考えている点には好感が持てた。
ところで、最近様々な本でよく見かけるトレーサビリティがこの本でも重視されていた。トレーサビリティとは、要求仕様書・機能仕様書・詳細設計書などの間で、どの項目が対応付いているかを各仕様書から他の仕様書にたどっていくことができることを指す。この本でもその重要性が指摘されており、データベースなどを使用して管理する事を進めていた。しかしながら今まで私は、トレーサビリティの実際の適用例や、文書・データベースのサンプルなどを見たことがなく、この本でも重要性の指摘どまりだなという印象を持った。トレーサビリティについては、今後も調査・研究を進め無ければならないと感じた。
日付:2005/03/08
以前呼んだ「最新流通業界の動向とカラクリがよーくわかる本」とは、ずいぶんと違う本だという印象を持った。もちろん取り上げられている企業は、イオン、ダイエー、セブンイレブン、ドン・キホーテ、ファーストリテイリング、ヤマダ電機など同様の顔ぶれ。ただこの本では背景・歴史・現在の状況に加えて、これからの流通業界の目指す方向の考察が記されている。著者の言葉で言えば「流通ジャパン・スタンダード」だ。簡単にまとめると、ウォルマートなどのグローバル・スタンダードの手法を、日本人という世界一目の肥えた消費者を相手に商品を販売するこの国に上手くカスタマイズさせて適用させて、今度はそれを武器に世界に出て戦っていくということ。
この本では、その「流通ジャパン・スタンダード」の布石となるような販売手法が取り上げられている。「デパ地下」のように常にトレンドに乗った商品を取り扱う業態、ドン・キホーテのように卸を上手く活用して面白い商品をかき集めてくる業態、一人暮らし世帯の増加に対応する「中食」の業態など。(「中食」とは弁当などを購入して自宅に持ち帰って食べること。それに対して、「外食」はレストランなどで食事すること、「内食」は自宅で調理してたべること。)
以上のような点がこの本で取り上げられていて、ITについてはそれほど重きを置いていないような印象を受けた。重きを置いていないと言うよりも、大前提なのでページを割いていないのかな、という印象も受けた。
日付:2005/03/05
正直なところ、この本は暇つぶしに読もうと思って購入した。そして内容も割と気軽にすいすいと読み進めることができる内容だった。ただ、この本はよい意味で期待を裏切ってくれた。SEとしてビジネスを行う私にとって、非常に有益な内容だった。
使える知識もあったが、気づかされる点という面が結構あった。例えば、「お客様の組織図を作りなさい」という点。キーパーソンを見つけなさいということは、よく言われることだが、何もキーパーソンのみと仕事をするわけではない。何を誰と交渉するかを把握するために、お客様の組織図を作るということは非常に有益である。いままで何となく頭の中でやっていたことなのかもしれないけれど、図に書けばもっと簡単・スピーディに整理できる。なぜこんな簡単なことに気づかなかったのだろう、やっと目を覚ますことができたという感じだ。この他にも、提案書の作り方がサンプル付きで掲載されているなど、SEとして仕事をするのであれば絶対に読んで損はない本だと思った。
日付:2005/03/03
ソフトウェア開発の、特に個人レベルで実施するプログラミングにおける品質改善の方法が示されている。考え方は、コーディング・レビュー・テストの各工程の所要時間・発見欠陥数をきちんと記録すると、より前工程で欠陥を発見した方が開発全体の所要時間を短縮でき、経済的で高品質なソフトウェアを開発できるということ。ソフトウェア工学の世界では極めて当たり前に言われていることだが、この本ではそれを方法論として具体的に取り上げ、実際にどのように計測していくかに重点が置かれている。
実際に一人一人がこのような方法を使ってプログラミングを行えば必ず高品質なソフトウェアが開発できるというのは理解できるが、このプロセスを実施できる人を確保するのは極めて困難では無いかという印象を受けた。プログラミングの担当者にこの方法を実施してもらおうとすると、一人一人の生産性をはかって評価する為にやっていると見なされて、データを改竄してしまうと思う。趣旨を理解させて、実際にここまで手順をまとめたとしても、几帳面にこれだけの内容を記録してもらうこともかなり難しいだろう。ここまで几帳面に記録・分析できる人であれば、すぐにプログラミングよりも上流の仕事にシフトしてしまうだろう(本人が望まなくとも、まわりがシフトさせてしまうだろう)。と考えると、趣味のプログラマーに適用することになるのだろうか。趣味のレベルでここまで?と私は思ってしまった。
と、ここまで「使えない」という様な事ばかりを考えてしまったが、このような考え方は他の事にも応用できそうだ。またこの本は、どのように実施するかが具体的に示されているので、適用イメージを想像しやすく、考え方もスムーズに理解できた。
日付:2005/03/02
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