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1997年01月 読書ノート
最終更新日:1997/01/04

 ここでは私が読んだ本についての感想を公開しています。本のジャンルは「なんでもあり」です。

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愛は下剋上
藤田千恵子(ちくま文庫)

 とても軽快にサクサクと読み進められるエッセイ集だというのが第一の感想だ。僕は女性じゃないし、あまり共感して云々ということはなかった。けれど、読んでて楽しかった。内容を難しく考えずに、サクサク読めばいいんじゃないかな、という風に感じるエッセイ集だ。「一緒にいるわけ」に出てくる、「悪いけど、あんなに優しくていい人は、もうほかにいないよーだ」っていう母親のセリフ見て、「あぁ、そんな風に思われる男になりたいなぁ」とか思った。
 「みのり伝説」の元になったエッセイ集だけど、なんだか雰囲気が違う。こっちの方が明るくて楽しい感じがする。でも、書かれている内容が同様のことだったりするのは何故だろうか。
日付:1997/01/04


いじめの光景
保坂展人(集英社文庫)

 いじめは僕自身中学時代受けたけど、この本に出てくる程ひどいことはなかった。いじめられているときの気持ちとかは、確かにおかしくなっていて、殺してやるとか思った記憶あるけど、そんな風に考えることを否定してしまうことは、よけい本人の絶望を招くんじゃないかと思う。自分は馬鹿で生きていても仕方がないと思わせたりとか。そういえば、いじめられていた頃友達に、「殺したい奴おるけど、良く切れるナイフって何処に売ってるかなぁ」って聞いたことがあった。その時友達が、「○○製のナイフが良く切れるらしい」と教えてくれた記憶がある。あの時、「あほなこと考えんな」とか言われてたら、変わってただろうなぁ。とか、いろいろ思い出された。
 この本の作者は、やっぱり甘いと思う。いじめられて告発してきた人ばかりの事書いてるけど、告発すらできない人はたくさん居るだろう。その人は結局自殺する勇気もなく、丸く収まるんだろうけど本当にそれでいいのか。それこそ、文部省の表面的な調査の結果とつながるんじゃないのか。
日付:1997/01/04


地獄変・偸盗
芥川龍之介(新潮文庫)

 「偸盗」は兄弟愛と、男をだます女の末についてといった所だろう。各人間のドラマが複雑に絡み合っている点で面白いけれど、取っつきにくい面もあったと思う。「地獄変」の、娘を焼かれる結末は予想される物だったけれど、その後の良秀の行動は予想しにくい物で、その心理は考えさせられた。「竜」は、正直ありきたりと言った感じで面白くなかった。「往生絵巻」は、戯曲風に書かれていて読みにくかった。戯曲の形ある意味書き易そうに感じた。「藪の中」は、証言という書かれ方が非常に面白く読み進めやすかった。しかし結末が解らないのは、物足りない感じがした。しかし、解らないのが良いのだという感じもした。「六の宮の姫君」は、悲劇的な話だという感じのみで、それ以上に感じる物は少なかった。芥川龍之介の作品は、文体が読みにくいのであまり読もうと思わなかったが、また機会を見つけて読もうと思った。
日付:1997/01/03


旧約聖書入門
三浦綾子(光文社カッパハード)

 僕はキリスト教徒ではないし、これを読んだからと言ってキリスト教徒になる気もない。しかし聖書という物には興味がある。数多くの西洋の偉人たちに、多大な影響を与えているに違いない。そう信じて、この本を手に取ってみた。
 この本を読んで、これは聖書を読みやすく解説した物だと思っていたが、どうやらこの本は著者の聖書に基づいた随筆のようだ。キリスト教徒の考えていることはよく解らないが、著者自身もあまり解っていないような感じの書き方をしている。解りもしないのに入信していることに違和感を覚えないのか。むしろ、理解し、納得してから入信する物ではないか。そう感じて、宗教の大きな矛盾を痛感した。
日付:1997/01/03




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